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ビデオカメラで車載映像を撮るの巻

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 父の遺品になったビデオカメラ(SONY DCR-PC300 2004年製)を実家からもらってきたので、前からやってみたかったサーキット走行でのインカービデオの撮影をしてみます。
 一般的にはロールバーに斜行バーがあればそこに専用のクランプでカメラを固定、それがなければ強力吸盤でリヤガラスに張り付けるってなかたちをとりますが、その器具は1まんえん以上しますからケチなぼくにはちと負担。
 ということで、ホームセンターで1,500えんぐらいで売ってる物干し用つっぱり棒を天井とフロアの間に立てなんとかそこにカメラを固定する方針でいろいろやってみました。

 結果だけを書くと結構すぐ終わっちゃって悔しいので失敗の経過も載せます。
 またカメラのナゾな動作もあって完成という感じでもまだありません。

 ちなみにベストモータリングが車載カメラでの撮影で同じようにバーを立ててるんですが、たまに写る車内映像から判断すると、更に吸盤付きの棒をリヤガラスとつっぱり棒の間にはり、またつっぱり棒から内装両脇に伸ばした棒で、前後方向、左右方向の規制を行う念の入れよう。
 しかも撮影機材は録画部とカメラ部がわかれたもののためつっぱり棒に載せるのは軽いカメラ部だけという、さすがはプロな仕掛け。

 ビデオカメラには HDD, DVD, DVテープ, 半導体メモリ と様々な記録方式のものがありますが、車載用として使用する場合、衝撃に弱いHDDとDVDタイプは避けた方がいいもよう。
 強い振動があるとカメラが危険と判断してか撮影中に止まっちゃうみたいです。
 ぼくがもらってきたDVテープタイプのビデオカメラは今時のパソコンにならたいてい付いているFireWire(IEEE-1394)という端子と専用ソフトウェア(※)で動画がデジタル取り込みできるんですがその速度は等倍なので、60分の動画なら取り込みに60分かかりひじょーにめんどう。
 半導体メモリ方式の SANYO Xacti や、予算に余裕があるなら ELMO SUV-Cam (90,000えん)とかならたぶんファイルのコピーみたいな感じで動画が保存できると思うのでラクチンでいいかも。

※ 専用ソフトウェアについて
 Windows用は大抵ビデオカメラに添付されてますが、Windows Me,XP,Vistaに付属される Windowsムービーメーカー も利用できます。
 Macintosh用は、最近のMac本体にはインストール済みの、または別売り iLife (8,800えん)に入ってる iMovie にて取り込み・編集するのが家庭用としては一般的みたい。


物干しつっぱり棒
 つっぱり棒はフチっこをくるくる回すと少しずつ伸びて結構いいテンションがかけられるんですが、フロアは頑丈だからいいとして、薄そうな天井はポコっと変形しそうな不安が。
 リヤ4点ロールバーが付いてるのでここにかけようと、ホームセンターで見つけたなんとなくロールバーの太さで半月状にくり抜かれた木の素材をはさんでつっぱり棒を立ててみました。
 すんごくいい感じに見えますが、バーを前後に揺らすと少しぐらぐらするので強い衝撃があれば外れちゃいそう。
 キケンなので却下。


土台をはさんで
 つっぱり棒は筒が二重になってる構造ですが、当然こんな用途は想定してないので、中の棒が振動で外側の筒に当たってカチカチうるさいんです。
 ということでこれを抜いて、いつものアセテートテープをいいあんばいに巻いて当たり防止をしときます。
 ぼくが買ったつっぱり棒は伸ばす方向には引き抜けない構造だったので頭のキャップを外して縮める方向から抜き出しました。


異音防止
 さてカメラをどう固定するか。
 土台になる部分をL字ステーに決め、棒の太さにぴったりなU字の金具でつっぱり棒をはさみ止めることにしました。
 L字ステーは余った面にカメラを載せるので強度が必要なんですが穴開け等を考えるとステンとか大変すぎですし。
 ってことで厚めなスチール(鉄)製にしときました。


土台になるパーツ
 カメラを固定する部分は、ヤマダ電機で2,000えんだったミニ三脚を分解して頭のとこだけ使用することに。
 ここんとこは「雲台(うんだい)」って名前だそうですが、自由雲台というここだけの専用品はもっと高価なので、足部分は今後なんかに使うということでこういう買い方をした方がいいんですって。

参考サイト : 車載カメラステーを身近なもので自作しようページ


土台になるパーツ
 んで全部合体。
 すんごくいい感じ。


合体
 カメラが付くとこんなふう。
 [6]ではかんぺきと思われましたがこの状態でカメラに力を加えると自由雲台の「自由」部分が、どんなに強く閉めても少し動いちゃいます。。。


カメラ装着
 いろいろ問題はありますがまあとりあえずクルマに設置してみました。
 モニターを見ながらいいあんばいな高さ・向きで固定します。


クルマに設置
 ふつーに撮影するとこんな感じ。
 カメラ位置が前すぎるため両側がちっとも写ってません。


ふつーに撮影
 カメラの設定を16:9のワイドサイズに変えると幾分マシになりましたができればもっと広く撮れれば走行ラインがさらに判断しやすくなりそう。
 ワイドサイズモードって単に上下をカットするだけの機能じゃないんですね、カメラによるかもしれませんけど。

 写真はなんだからボンヤリ&ジャギーですがぼくの取り込み&縮小の問題なので実際は[9]同様シャキっとしてます(後に登場する同じワイドサイズの画像も同様)。


ワイドサイズ
 純正オプションまたは社外品で「ワイドコンバージョンレンズ」とよばれる、映像が広角になるこんな後付けレンズが存在します。
 実は[8]の写真ですでに装着されちゃってますが([9][10]はもちろん未装着での撮影)。
 ってなわけでヤフオで中古品を落札、SONY純正の0.6倍レンズ。
 これをカメラの先っちょにクルクルとねじ込むわけです。
 カメラの装着部分のサイズによっていくつかタイプがあるので購入前には注意しましょう。


ワイドコンバージョンレンズ
 ワイドコンバージョンレンズを装着して、再度ふつーの4:3サイズで撮影。
 向きを調整すれば両側のAピラー付け根がギリギリ写ります。

 無理して光を曲げてるためフチにいくほど色ずれが起きやすくなりますが、車載ビデオ用途ではまったく問題ありません。


普通サイズ(広角)
 ワイドコンバージョンレンズ装着での16:9ワイドサイズはもうほんと広々画角ですね。

 手ぶれ補正機能をオフにすれば理論的(??)にはノーマルサイズ・ワイドサイズとももっと広角になると思うんですが、この2004年製ソニーハンディーカムではまったく同じ画でした。
 あと(ぼくのカメラでは)カメラモニターの映像と実際に録画されたものでは後者の方が少し広いようなので、画像を参考にワイドコンバージョンレンズの倍率(?)を選ぶ際にはそこんとこを注意しといてください。
 また動画モードと静止画モードでも画角が異なりましたのでチェックの際はそれも注意、掲載写真はもちろん動画のキャプチャーです。


ワイドサイズ(広角)
 さて話を戻して、問題になってる雲台について。
 前から持ってた普通サイズの三脚の自由雲台に変更しようかといろいろ分解しながらあーでもないこーでもないと考えてみましたが、なんとかつくにはつきそうなんですが、ひじょーにブサイクなカッコでの装着になるのは間違いありません。


自由雲台しょの2
 考え方を変え、車載カメラなんか一度位置を決めたらそうそう他の方向にカメラを向けたりもしないので自由雲台なんか使わず全部固定に、ただし脱着は簡単に行いたいということで、往復2時間かけてビックカメラまで行って「クイックシュー」と呼ばれる簡易脱着装置を買ってきました。
 写真左の2つがそのセットで、さすが大カメラ店だけあっていろいろ種類がありましたが最安に近い部類のものをチョイス、2400えん。
 あと裏からこれを止めるためのネジ、200えんぐらい。
 見たこと無いピッチだったので専用ネジを買いましたがどうもただのインチネジみたいなのでホームセンターにも売ってるかもですね。
 雲台は意外と奥行きがないのでもうちょっと短いタイプを買うべきでした。


クイックシューとネジ
 クイックシューの裏側はこんな感じ。
 高級なタイプは、つくりがしっかりしていてぐらつかない(これは脱着部分が強い力で少し動く)、カメラに固定するネジが扱いやすい、片手でワンタッチ固定できる、水平器が付いているなどやはり値段なりの機能がありました。
 水平器以外はどれも非常に便利でしょうから予算があれば高いのを選んだ方がいいかも。


クイックシュー裏側
 クイックシューのカメラ側部分比較。
 左は今回買ったもの、右は[14]の三脚のやつなんですが、右のはいちいち硬貨を用意するか無理してツメを立てるかしないとカメラに取り付けられません。
 一度付けてしまえばそうそう外さない部品かと思いきや、たぶんどのカメラもこいつがついてるとDVテープの交換ができません。
 走行時間が長くなると1度は行うことになり、忙しいときのこういうちょっとしたことはほんとに腹が立つので、購入のさいは気にしてみてください。
 ビックカメラのおねいさんにお願いしてパッケージを開けて確認させてもらってから買いましたが、これならレーシンググローブはめてても回せます。


カメラ固定ネジ比較
 ってな感じで合体。
 シュー以外の部分は同じに見えますがL字ステーのU字ボルトんとこの穴を地道に削って長穴にし、10度前後の角度が付けられるよう変更しました。
 車上でカメラ映像を見ながら垂直方向の調整をして固定します。


合体ふたたび
 カメラの電源をどうするか。
 標準バッテリーでは走行2枠ぐらいしかもたないのでふつうは大容量バッテリーを準備するようですが、純正品は激高だし、掲示板 で教わったヤフオの格安コピー品はいろいろ問題があるみたいだし、それよりなにより予め充電しておかなきゃならんというのがめんどくさい!
 ということでソニー純正カーバッテリーアダプターを購入、7,000えんぐらい。
 こいつの問題は、というかカメラのポンコツ仕様でACアダプター接続時もそうなんですが、電源オンでカメラにケーブルがささった状態で電源供給部(シガーライターやコンセント)を抜くと、なんとカメラの電源が切れるんです!
 ふつーはバッテリー駆動に切り替わるでしょ。
 あーもーソニー製品はだから嫌いよ。
 というわけで走行時はなんかの拍子にこれが外れちゃわないよう充分注意する必要があります。


シガーライター電源供給
 そんなこんなでクルマにつけて位置調整。
 カメラの高さは、ドライビングポジションについたときバックミラーで前側に向けたカメラモニターの録画状態がぎりぎり確認できるぐらいの位置がよかったです。
 カメラにミラー越しの自分の顔がばっちり写ると結構イヤな感じですから(笑)。


クルマに設置ふたたび
 ほったらかしになってたつっぱり棒の天井保護ですけど、実は天井は意外と硬くってそうそうヘコまないみたいなんですが、余ってた発泡塩ビ版を切って天井側には滑り止めのゴムシートを貼り付けて土台にしてみました。
 塩ビ版、結構歪んでますけど。。。

 横Gより前後Gの方が大きいのでつっぱり棒の端は進行方向に、また固定しても支障がない片方は端と棒をボンドとかでくっつけて棒がクルッとまわっちゃわないようにするのがよいです。


天井保護
 これで完成、、かと思いきや、やっぱ振動でカメラがびみょーに振れちゃいます。
 一番大きいのはネジ1本で止まってるだけのカメラとシューの間で、これはカメラ底面の形状がイマイチなのとシュー面がコルクなのもありしかたなさげ。
 ということでいろいろ考え、デカいクリップをつっぱり棒にはさんで、滑り止めゴムシートを介したつまみ部分でカメラを上から押さえる作戦に。
 脱着の簡単さを考えた固定ではアイデアとしては今んとここれが限度なんですが、大きい負荷ではさすがに動きますが微振動では意外ときっちりできてるみたい。
 実はここのゴム裏に内蔵マイクが付いてるんですが、実験したところ(なぜか)特に問題なく走行音の録音ができちゃいました。


巨大クリップの押さえ
 ようやく実戦(?)投入。
 動画は富山県のおわらサーキットで、2コーナー前から少々って感じ。
 ワイドコンバージョンレンズあり、映像サイズ4:3、手ぶれ補正機能無し、後は全部オートで撮影。

 動画は3.5MBのMOV形式です。
 音量には激しく注意してください。
 なおMacintoshではそのまま再生できますがWindows(のMediaPlayer)ではたぶん見られませんので、その場合アップルのQuickTimeを導入(インストール)してから再生してください。


動画 手ぶれナシ(音量注意)
 今度は手ぶれ補正あり、3.8MBのMOV。
 やっぱり再生音量には注意ください(MOVの再生については前項[23]参照)。

 路面が「固定」され、そのかわり車内がぐわんぐわん動いて撮影されました。
 何周も見てると気持ち悪くなってきます。
 ただ調べると車載ビデオで手ぶれ補正オンを推奨する方もいらっしゃるので、ソニーの(少なくともぼくが使う)ビデオカメラは手ぶれ補正の効きが過剰なのかもしれません。
 固定がしっかりしているときはやっぱり手ぶれ補正無しの方がいいと思います。


動画 手ぶれアリ(音量注意)
 トラブル編。
 [23][24]の手ぶれ補正なし・あり比較も実はトラブルの産物で、最初は手ぶれ補正無しにしてたんですが、なぜか途中でカメラが初期化されて設定が消え、デフォルトの手ぶれ補正ありの撮影になっちゃっていました。
 どゆこと?
 あと、なぜかテープ最初の方は過去にテスト撮影したものが残ってて走行動画が撮れておらず(ぼくの巻き戻しミス?)、途中からは写真のような「合成」動画が何分も。
 どゆこと?
 壊れてんの??
 DVテープに録画したつもりがメモリスティックの方に記録してて、パラパラマンガのような動画で、しかも容量激少の付属メモリなのでアタックラップは撮れておらず、ほんとに全く役に立たず。
 これはぼくのミス。注意しよっと。

 もうちょっと試行錯誤が続きそう。


しましま(涙)

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