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漏れたガソリンなどで大事故がおこる可能性があります。 記事では洗浄用ではない溶剤を使用しているためインジェクターが故障する可能性があります。 壊れやすい、または無くしやすいパーツが多く、日産から補修として単品では入手できないものも含まれるので、作業前にはチューニングショップなどトラブル時のサポートを確保しておく必要があります。 いつものことですがぼくは全く知識が無いままトライしてますので気をつけて! | ||||||
最近(?)は専用機械を使ったインジェクター洗浄が流行り(??)のようです。 吐出量の測定まで行うとはいえもうちょっと出せば新品インジェクターが買えちゃうような作業工賃なのが一般的らしくこの価格には非常に抵抗があります。 筑波アタックで有名な サイバーエボのブログ (や旧掲示板)で以前から家庭用超音波洗浄機を使った方法が紹介されており、ぼくのクルマはエンジン変更によるコンピュータのリセッティングが控えているので勇気を出してこれに挑戦してみました。
まずはエンジンを切ったあとも残っている燃圧を抜くため、R34では運転席足下右のヒューズボックスからフューエルポンプのヒューズを抜いてガソリンが出ないようにし、キーを"START"にまわし何度もクランキングします。 |
燃料ポンプを止める | |||
インジェクターは写真の四角で囲った、赤色のカプラーの下にあります。 もちろんスカイラインは(ふつうは)6個ね。 写真下側のフューエルデリバリーパイプでおさえられて吸気ポートに刺さってます。 |
インジェクターはココ | |||
インジェクターとコネクターは横からコの字型のピンで止まってるのでこれを抜きます。 が、いきなりの高難度。 ピンをロックするツメがやたら出っ張っててじぇんじぇん外れないのよね。 写真は頑張って抜いたところ。 |
固定用のピンを抜く(難) | |||
ぼくが試して勝率6割6分6厘だった方法が、ピンの下にL字の先細工具(名前知らん)を差し込み持ち上げながら、上から細いマイナスドライバーをコジ入れる感じ。 うまく外れたらピンを落っことさないようそっと抜き取ります。 このピン、日産に単品注文できない部品その1。 |
細い工具を差し込んでみる | |||
残り3割3分3厘はどうなったかというと、力を入れすぎたのかコネクターが弱ってたのか、ピン固定用のツメが折れました。 つまり2つこうなったわけですな(涙)。 日産に単品注文できない部品その2です。 |
ツメがおれた | |||
次にフューエルデリバリーチューブを外します。 これを固定するボルト2本を抜いて、フューエルレギュレターについてる燃料ラインx2と圧力ラインを外します。 ボルトにはへんなかたちのスペーサーが入ってるので再装着時向きを間違えないよう確認しといてください。 ただこのまま燃料ラインを外すとチューブにたまってるガソリンがどばっと出てきますから、抜く前にこれを立てて少しでもタンクに戻ることを期待するか、受けの容器を準備しといた方がいいでしょう。 ぼくは燃料ラインが硬くて外せなかったので、チューブはレギュレターから外した方がいいかもしれません。 |
燃料ラインとか外す | |||
前項で燃料ラインが硬くて外せなかったのもありますが、それよかぼくのエンジンはオイルレベルゲージがその真横に延長されてて(写真左下)、また冷却水のエア抜き用のチューブもあって(写真右)フューエルデリバリーチューブを外すのがとてもめんどくさかったので、外さずそのすきまでやりくりすることでインジェクターを抜き取ることにしました。 フューエルデリバリーチューブからインジェクターを外したらガソリン出てきますが仕方ありません。 というかホントはここでガソリンが出てくるなんて知りませんでした。 最初のクランキングでこの辺のガソリンは全部エンジンに入って燃えてると思ってましたがポンプを止めてて燃圧無いのに抜けてくわけがありませんね。 ということでコップ半分ぐらい地面に放出してしまいましたごめんなさい。 |
インジェクターを外す | |||
インジェクターを外したエンジン側はこんなふうです。 真ん中がインジェクターの先っちょが入ってる部分で、ひとまわり大きいとこはインジェクターの先っちょを固定するゴム状のリング(インシュレーター)がハマってる部分。 インシュレーターはインジェクターを外したときこれに一緒にくっついてくる場合もありますし、ここにハマったままの場合もあります。 んで気になるのは中の真ん中部分に付着したゴミみたいなもの。 うぇ〜大丈夫かおれのエンジンと思いショップに聞いたらこれはポート内のカーボンが蓄積しただけなんですって。 ほっといてもいいということで一安心。
そういうわけでエンジン側に残ったインシュレーターは無理に取らない方がいいです。
ついでに紹介しときますが [7] 写真のインジェクターあたまの分厚いゴムと0リングも再使用不可ということになってます、ぼくは換えてませんが。 |
ポートにゴミ!? | |||
インジェクターを抜き取ったあとはこんなふうにティッシュでも詰めておきましょうかね。 抜き取るときにカーボンのカスもいっしょにとれるかも。 逆にまわりのゴミを押し込まないよう注意。 |
ティッシュでフタ | |||
さてようやく本題のインジェクター洗浄に入ります。 洗浄液になにを使うかが一番のポイントだと思いますがよくわかんないので今回は薬局で500ml 150えんぐらいで普通に手に入る燃料用アルコールをチョイス。 超音波洗浄機はもともとうちにあったものです。 ぼくはめがねまんですからたまに使うんですよ、半年に1回ぐらいですけど。 |
アルコールと洗浄機 | |||
作業直前に気づいた燃料用アルコールの内容。 メタノール76%,エタノール20%って、、、残りの4%は? 水とか腐食性が強い物質だとひじょーに困ります。 無水アルコールにしとけばよかったのかも。 とはいえ劇薬のメタノールが大半なのは強力洗浄を予感させます。 |
残りの4%はなに?? | |||
インジェクターはコイルによるバルブの開閉(2値)で吐出の制御をしてるだけなので、ここにテキトーに電気を流し、閉じてる状態だけでなく開いている状態や動作してる状態での洗浄も試みます。 コネクター部分に刺さるちいちゃい平端子は持ってないのでカー用品屋にてエーモンのカースピーカー用端子セット150えんぐらいを購入し、そのうちのちいちゃい方を少し広げて使用。 そうそう実験の結果インジェクターは1V以下でも充分動作するようですので電源には乾電池を使ってもいいでしょう。 プラスマイナスの指定はありません。
追加 : [19]のコネクターアッシーを使えばポン付けです。
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電気でインジェクター作動 | |||
超音波洗浄器に燃料用アルコールを入れてインジェクターを漬け、スイッチおーん! あ、洗浄液にゴミを浮かべないようインジェクターの先っちょ近辺はあらかじめ拭いといたほうがいいですな。 そのままの状態、つないだ電源で動作させた状態、オンオフを繰り返した状態などいろいろしながら洗ってみます。 飽きるまでやったら、洗浄成分のナゾの4%が気になるのでエアー(ぼくは缶スプレーのエアー)で確実に液を吹き飛ばしておきましょう。 このときインジェクターは動作させた状態で、入口・出口の穴からそれぞれぷしゅーとやります。 中に残ってたガソリンが結構吹き出すので気をつけて。 気をつけてといえばそのガソリンやアルコールが気化して部屋中漂ってますから 火気厳禁 & 中毒注意 です。
最初のうちはなんとなく楽しいんですが6本別々にやると最後はかなり飽きます。
なお洗浄液が不安なのでインジェクター内に通すことは今回は見送りました。
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超音波洗浄中 | |||
6本洗ったあとの、洗浄液の汚れっぷりです。 うーん、極めて無色透明。。 期待してた茶色になるほど汚れてたらそれはそれでヤヴァそうですが、しかしつまんないです。 底をよく見るとなんだか細かい砂みたいなチリみたいなのが少したまってますが、インジェクターの中から出たものなのか表面についてたものなのかちょっとわかりません。 |
洗浄後も溶剤はきれい | |||
洗浄前後で別に変わったとこなしです。 ちょっと面白い写真になったから載せただけ。 |
集合 | |||
装着。 整備書には、インジェクターあたまのOリングには0W-30程度の低粘度エンジンオイルを塗布せよとあります。 持ってないのでぼくは10W-40で代用。 フューエルデリバリーチューブをレギュレターのとこで取り外した場合はそこのOリングにも同じように塗布するんですって。 |
Oリングにオイル塗布 | |||
外したのと逆の順で全部組み立てますが、難易度高いのはやっぱりこのピン。 ここまで通すのも結構タイヘンで、ぼくは1こどっかにとばしました(涙)。 フィニッシュは先細のL字棒の先端をコネクターにのせ支点にし、ピンをえいやと持ち上げながらツメに引っかけてみました。 何度もやるとコネクターがダメになりそうなので脱着方法をちゃんと聞いときます。 |
ピンを戻すのも一苦労 | |||
[5] でツメを割っちゃったところはもしかしたら振動でピンが抜けちゃうかもしれないので、コネクターを交換するまでは熱に強いアセテートテープなどで抜け防止をしときましょう。
全部終わったらフューエルポンプのヒューズを戻してエンジンおーん!
んで乗ってみた結果ですが、街乗りでも調子がよくなったような気がします。
チューニングは細かいことの積み重ねとはいえコソチューンレベルにはちょっと難易度が高くふつーにはなかなかおすすめできません。 |
テープで抜け防止 | |||
■ 追加
壊したコネクターですけどどうしたもんかってことでいつもの部品屋に相談したところ、コネクター単体でも取り寄せられるけど単位がデカいから(数は聞かなかったけど同じコネクターを100ことか買うはめになるわけ)、ここんとこのアッシーが補修部品としてあるからそれにしなってことで、他は要らないんですけど丸ごと購入です。
なおインジェクターの種類によってここんとこの形状が少しだけ異なる場合があるという話もありますのでGT-R以外の補修ではご注意下さい。 |
補修用コネクター | |||
■ 追加
[19]で準備した補修用コネクターの、分解のしかたです。
まずオケツの茶色いカバーを外します。 |
オケツのカバーを抜く | |||
んで端子・ケーブルは、精密ドライバーセットの一番細いマイナスを写真の位置に入れ、先を金属端子に沿わして差し込み、軽い接触感があったらその抜け防止ピンを上に持ち上げながらケーブルごと引っ張り抜くって感じ。 お尻のゴムキャップは端子と共締めですから外れません。 んでその抜け防止ピンの位置がなかなかわかんないんですが、マイナスドライバーがちょうど9mm入ったところにありますので、それを参考にぐりぐりやってください。
これを車上でもやらんといかんと思うと気が重い。。
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ケーブルを抜く | |||
■ 追加
ツメが割れたカプラー2カ所、ようやく交換しました。 |
交換完了 | |||
■ 追加
トラブルでシリンダーヘッドおろしてます。
今回は、別件で準備してあった無水エタノールを使用します。 |
無水エタノール | |||
前回メゲた、インジェクター内部の洗浄に挑戦です。 ガソリンが通る向きとは逆に洗浄液を流すことで内部フィルターに捕獲されたゴミも流し出せる、かもしれません。
ボトルに先の無水エタノールを入れ、ボトルとインジェクターの先をシリコンホースでつなぎ、インジェクターに電気を通しバルブを開いてエタノールをちゅーっとします。 ゴミを流入させないよう、ボトル・ホース・インジェクター(特に先っちょ)は予め充分きれいにしておきましょう。
火気厳禁・中毒注意。
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内部を洗浄 | |||
ホースからボトルを抜いてこんな状態でインジェクターのオンオフを繰り返してやれば動作部分だけに特化した洗浄もできてる、かもしれません。
んで気が済むまでやった後は、ホースを外しインジェクターを開かせたままエアー(ぼくは缶スプレー)で中のエタノールを吹き飛ばして終了。 |
先っちょを集中洗浄 |