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点火プラグの向きをそろえるの巻大幅改定

このページの内容は BNR34BCNR33 などで有効です。
 点火プラグには燃焼効果の高い電極向きがあるんですって。

 詳しくはこのページのネタ元 "Original Box" の"Power Plug Shim"を見てもらうとして、かいつまんで言うとプラグ先端のL字のアース部を排気側(RB26では助手席側)に向けるのがプラグが「良い火花」を飛ばす条件(の1つ?)なんだそうです。

 んでそれを実現するための、簡単な方法とめんどくさい方法の2つを紹介します。

 めんどうな方は [4] からにして、まずは簡単な方法から。
 先のOriginal Boxから"Power Plug Shim (14mmプラグ6気筒エンジン用)"を購入してください。
 中にはプラグとエンジンヘッドの間に入れる 0.1mm から 0.6mm までのシムが 6 枚ずつ入っており、0.1 mm で 30 度、2 枚組み合わせることで最大 330 度までプラグ角度を調整できます。
 当たり前ですが 330 度にもう 0.1mm 足すと元の位置に戻りますのでこれ以上は不要ですよ、誰ですか妙な疑問を持った人は。
 ちなみに 0.1mm シムには 1 つ、0.6mm シムには 6 つのちいちゃい切り欠きが入っていますので混ざっても分別可能です。


PowerPlugShim 6気筒用
 点火プラグに到達するには [点火プラグの交換をする] を見てください。
 調整の仕方は付属の説明書や先のページに詳しいんですが、せっかくですので簡単に書いときます。

 新品プラグでは、ガイシにマイナス電極向きをマジックでマーキングして一度普通にエンジンに組み付け、排気方向との角度差分のシムを取り外したプラグに装着して再組み付け。
 今回は使用中プラグに装着するので、写真のようにマジックが入る隙間がある向きに自分でわかるようマーキングし、プラグを外してプラグをマイナス電極向きにしてその角度差分のシムを入れ再組み付け。
 まああえて書くようなことじゃないんですが、要するに外す前にマークしとけよってことです。
 ただこのシムを例えば 0.8mm 分入れたからピッタリ 240 度変わるわけじゃなく 0.1mm 弱分ぐらい少なめの角度だったりするのできっちり合わせるには少し手間がかかるときがあります。
 また再利用すると潰れて薄くなるためかさらにあわなくなるようです。
 面倒なので今回はあんまり気にしないという方針でいきました。

 そうそう取り付けには予め先が細いピンセットのようなものを準備しておきましょう。
 シムは磁石にくっつかず、ヘッドの上に落っこちると深くて隙間が無くてそうそう取り除けません。
 サイズ的にその奥のシリンダ内に落ちることはあり得ませんので最悪そのまま組み付けてもいいんですけど。


マーキング
 今回入っていたプラグの状態としては、マイナス電極が、2 本が吸気側向き、3 本が横向き、1 本だけ排気側向きでした。
 それを今回ほぼ排気側にそろえての比較ですが、低回転加速時は明らかにアクセル踏み込み量が減りました。
 加速も減速しない踏み込みの時もアクセル位置は手前にきています。
 オーナにしかわからないぐらいの差かもしれませんが、それでもこれは嬉しい。
 中回転以上は街乗りでは全く使わないので比較できませんでした。

 日によって加速感に差がある微妙な時期での比較なので間違いなく良くなったとは言い切れませんし、またプラグ位置が 6 本中 5 本(最大 0.9mm)上がっていることが燃焼にどう変化しているかもぼくにはわかりませんが、それでも(この商品が、というわけではなく)プラグ向き調整はお勧めだと思います。

写真無し
 さてここからはもう一つのめんどくさい方法。

 Power Plug Shimはラクちんなんですが (1)プラグの取り付け高さが標準位置から最大1.1mm違っちゃう (2)シムのシール性がなんとなくあやしい という点が気になってました。
 お金があれば同じプラグをたくさん買い込んでシムなしでもいいあんばいの方向を向くものだけ使うこともできますが1本3,000円以上するレーシングプラグは6本買うのだって決断がいるぐらいだし、また1本ずつ脱着を繰り返す手間もばかになりません。

 ということで(なるべく)シムを使わず取り付けも一発で決めるための下準備から。

 解放方向にしるしを付けた使用済みプラグとプラグソケットをつけたトルクレンチを用意します。


めんどくさい下準備
 ヘッド側のプラグねじ山はRB26は全気筒バラバラなのでまずはそれがどうなってるか調べます。

 [4]のプラグを全気筒に規定トルクで取り付けていき、その時のしるし位置を右の「プラグ向きシート」上段に書き込んでいきます。
 締め付けトルクは2.0〜3.0(kgm)ね。

 各気筒の相対的なネジの切り方(?)がわかるので、一度取り付けたプラグの向きが気に入らなかったときの気筒間での移動・交換がかなり楽になりました。


プラグ向きシート(PDF)
 次にプラグねじ山の切り始めを目をこらして見て、仮にプラス電極最大解放方向(インテークに向ける側)と同一方向にあったとしたら、エンジンに組み付けたときこの解放方向はどこを向くかを[5]のシート上段を見ながら下段に書き込みます。
 意味わからんでしょうが頑張って考えてください。
 つまり作ったシートがあれば同一種類の別プラグを準備したとき、プラグのねじ山と電極のずれを見ると、エンジンに組み付ける前にある程度の向きが予想できちゃうわけです。
 ただうっすら出てくるねじ山のはじめをどこと考えるかがビミョーなところですのでそこはまあフィーリングで。


ネジと電極のずれを補正
 ということで[6]のシート下段だけを取り上げると右の表になりました。

印刷用(AppleWorks) ← あかいけ個人用です。他の方には全く役に立ちません。


シート完成
 プラグを新品に交換するので、このシートを早速使います。

 同じようにインテークに向けたい側にしるしをつけます。
 ただ今回使うのはシート作成に用いたのと同じNGK製でも種類が異なるトラスト イリジウムレーシング8番。
 しかしこのマイナス電極の細さはヤバいですね、ちょっとでもぶつけたらすぐ曲がっちゃいそう。


新プラグにしるし付け
 組み付ける前に、プラグのねじ山と電極のずれを見ながらいいあんばいの方向を向くと思われる組み合わせに整列。
 1気筒だけはどうにもこうにも合うのがありませんでした。
 なおシートとはプラグの種類が違うのでこの通り行くかはまだ不明ですがとりあえずこのまますすめます。



組み合わせ
 んであとは単純にエンジンに組み付けていきます。
 半ば想像通りだったんですが種類は異なっても同じNGKプラグなので組み合わせは[9]のまんまでイケました。
 全部がぜんぶびっちりと吸気側を向けることはできませんがまあ写真のこれぐらいは許容範囲ということにしときます。
 新品プラグなのでいくらか締め方によって位置がずらせるのも調整範囲が広くていい感じ。


少しぐらいのずれはOK
 残ってた1本ですが、これはもう頑張りようがないので素直にPower Plug Shimを入れました。
 気にしない方はシム無しでそのまま組み付け、お金のある方はまたプラグを買ってきて合うまで挑戦、でもいいでしょう。


最後はやっぱシム

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